取手校地での授業も、早3年目。
今年のカリキュラムは、手を動かして考える、
作って学ぶ方式を採用しています。
1限目は「作ってたどる、西洋美術史」
知ったか1限目の内容を、参加者自身が作品を作りながら追ってゆきます。
講師は新任の
「美場工作(びば こうさく)」さんです。
講座は工作を行うワークショップスペースと、
スライド講義を行うレクチャースペースを行き来しながら行われます。
美術史をざっくり解説しながら、
その変遷においてポイントとなる概念や視点を、
簡単なドローイングや、工作を用いて実際に体験してみます。
例えば、見本をよく見て写す模写のワーク。
そのものが目に映っているはずなのに、
そのままの形を捉えてアウトプットするのは意外に難しいものです。
邪魔をしてくるのは「先入観」や「左脳の働き」。
それらを抑えるために、ある工夫をいくつか試してもらい、
世界を正確に捉えようとしていた表現者たちの視点を感じてもらいます。
また、こちらは、あるルールに沿って線を描いてゆき、
「抽象」の考え方を体験してもらう1分のワーク。
同じルールでたった1分線を描いただけなのに、
面白いほど個性が出る不思議なワークです。
後半は、先ほど描いた線をベースに、
作品をトリミングしたり、自分の体に取り込んでパフォーマンスを行ったりしながら、
レクチャーも踏まえ、少々複雑なレイヤーが重なって生まれる
「現代美術」というジャンルの考え方を捉えてゆきます。
最終課題は、これまで作ってきたものと、与えられた素材を用いて
作品を卓上に展示してもらいます。
ここまで様々な表現や視点を辿ってきたのもあって、
皆さんからは多様な要素を持っ作品が出てきます。
そこで、皆さんの作品を例に使って
「インスタレーション」「コンセプチュアルアート」「ランドアート」
「アクションペインティング」「リレーショナルアート」「インタラクティブアート」等、
言葉の説明だけではなかなか捉えにくい用語をおさらいしてゆきました。
全員の作品を鑑賞しつつ、コメントをして1限目は終了。
実際に作品作りを体感してもらったことで、
非常に満足度が高かったようです。(アンケート調べ)
次回もこんな風に物を作りながら、今度は作品を「鑑賞」する
ということにチャレンジします。
僕自身も初の試みになるので、ワクワクしてます。
実施は1月18日。
申し込みはこちらから。
ご期待ください!
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