top of page
検索

鑑賞の授業@神戸大学 2023.6.24

先日、神戸大学で鑑賞の授業を行いました。 (と言っても、僕だけオンラインの出演)

 鑑賞作品は、エゴン・シーレの「ほおずきのある自画像」


ree

春に東京都美術館で展示されていた作品で、不思議な引力のある作品だなというところが妙に引っかかっていたことと、シーレがこの作品を描いたのが22歳のころで、受講する学生さんとも年齢が近いのも良いセッションになりそうだなと思って選びました。


最初にウォーミングアップとして3分ほど個々で鑑賞してもらい、ペアで感想を共有します。


その後、「見えないものを見るという」テーマを提供し、自分やペアの視点の中に「実際は見えていないけれども、言及・想像している箇所がないか」ということを振り返ってもらいました。


複数で鑑賞していて面白いのは、対話などの中で、鑑賞者が実際には見えていないところについて自然に言及している部分であったりして、そういったバイアスや認識のずれというものが他の人の触発にもつながっていきます。


見えないものへの向き合い方には、①見えないものを見える化して、既存の枠組みに引きつけ 法則を見出したり、新たな概念として捉えていく方法もある一方で、②見ることのできないまま、それが何かわからないまま引き受けていくという向き合い方もあるのではないか?という問いかけも投げかけつつ、 後半のワークに取り組んでもらいました。


テーマを踏まえ、作品を5分ほど再鑑賞し、自分やペアの発話を振り返りつつ、ノートにまとめてもらいます。


ペアを合体させ、 4人から6人ほどのグループになってもらい、 ここまでの授業の中で気づいたことや、自分の視点の変化について順番に共有してもらいました。


その後、Slackチャットで一人ずつ自分の意見や感想を書いて投稿してもらい、 全体で共有し、最後にシーレや作品について、テーマに沿った小解説を伝えて授業を総括しました。

コメント


© 2025 by 佐藤悠

bottom of page